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プロフィール


音楽評論家平山雄一によるブログ。注目アーティストのライブレポートなどを展開。

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「PAN、潔し!」

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11/25はまたまた下北沢に漂流。SHELTERでPANのツアー・ファイナルを観た。
アルバム『BA-BARA BA-BA-BA-!!!』を引っさげた4ヵ月に渡る“BA-BARA”ツアーの最後とあって、SHELTERはソールドアウトを突き抜けての超満員だ。Tシャツにタオルを首に巻きつけてヤル気満々のキッズ達が期待に胸を膨らませている。
花団とexピンクリボン軍のメンバーによるお笑いオープニング・アクトを蹴散らして、PANが登場。いきなり3曲、ぶちかます。
凄まじい勢いだ。スピード感溢れる演奏とアクションは、このツアーへと旅立ったときの数倍、自信に満ちている。完全なワンマンなので、緩急を付けたステージングでいつも以上にバンドとしての存在感をアピール。3人が曲を書くので、勢い一発モノあり、ミディアム・バラードあり。改めてこのバンドの可能性の大きさが伝わってくる。
それでもやはり持ち味は勢いモノに軍配が上がる。
何度目かの緩急の後、川端彰が話し始めた。
「自分のために歌うと固く決めてやってきたけど、このツアーで全県を回って、自分達の歌を喜んで聴いてくれる人達のために作りたいと思いました」。
確かにPANはステージ上で自分達が喜んでいる姿を見せることを潔しとしてやってきたバンド。だが、彼らがツアーを経て自力で勝ち取った自信がこの言葉を生んだのだ。
「そっちのお湯は熱いですか?」と叫んで、彰が客席にダイブする。後藤秀一の指がギターのネックを素晴らしいスピードで走る。ベースの久山大介はニコニコ顔でリズムをドライブさせる。SHELTERだからドラムの元寛貴の姿はほとんど見えないが、ドシバシと響くスネアが気持ちいい。
久しぶりに歌うという「カニの爪すすろう」の大阪ならではのあったかいユーモアが、やけに胸にしみるライブだった。
(写真はエーベックス社前のクリスマスツリー。本文とは関係ありません。あしからず)
by hirayama_y | 2007-11-29 03:12 | Comments(0)
「6人のローカルアート」

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11/23は下北沢に漂流。CLUB Queでローカルアートのワンマン・ライブを観た。
ドラムセットがステージ・センターにどーんと置かれた独特の構え。それもそのはず、バンドの中心はドラマー&ボーカルの岡田悟志。歌いながら叩かせたら、おそらくバンド・シーンNO.1の実力者だ。
ライブはそんなローカルアートの魅力全開。1曲目から素晴らしい勢いで飛ばす。二人のギタリスト大野一光、横内武将、ベースの稲垣学が織り成すアンサンブルは、ドラムをセンターにしてきっちり組み立てられている。新曲の「ツバサ」もいい感じ。
途中からサポート・キーボード渡部貫彦が加わって、ポップなメロディに彩りを添える。
サプライズはその後だった。なんと助っ人ドラマー、ブリット・バンケットのハゼが登場。岡田がステージ前に作られた特設ミニステージに立って、ギターを弾きながら歌う。「白い花」「泣かない泣けない約束」は絶品だった。
バンドにとって最も重要な要素のひとつは、ボーカルとドラムのコンビネーションだ。これが安定していると、バンドは最高の力を発揮できる。ローカルアートはその意味でベストの形をとっているのだが、ボーカルマイクがスネアの音を拾ってしまうのでPAの音量に難しさがある。また、繊細なメロディを歌う時、どうしてもドラミングに影響されて歌が粗くなってしまうことがある。サポート・ドラマーを得た岡田は、そんな難点から解放されて、本来のボーカリストとしての良さをいかんなく味わわせてくれた。

6人のローカルアートは、とても素敵だった。ワンマンならではのサプライズとはいえ、このスタイル、ぜひまた聴きたいなあ。
by hirayama_y | 2007-11-26 16:53 | Comments(0)
「その名に恥じない東京事変」

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11/21はお台場に漂流。Zepp TOKYOで東京事変のツアー“Spa&Treatment”ファイナルを観た。
オープニングからリード・ボーカルの椎名林檎はトバす。1曲の中で、クレバーな女スパイから性悪なビッチへと声のキャラクターを変化させてみせる。表現力の深度が明らかに上がっている。さらには、シャウトしながらかける絶妙なビブラート。かと思えばトラメガを持ち出してラフに歌い倒す、のだ。
そして3曲目まで彼女の姿をはっきり見せない照明の美意識の高さはどうだ!

バンドも負けてはいない。自在なテクニックに裏付けられたユーモア溢れる演奏は、無比無類。リズム、メロディ、コード感のすべてが、豊かな音楽を創ることに向かって疾走する。
ドラムス刃田綴色の繊細なスネア、キーボド伊澤一葉の的確な音色チョイス、ギター浮雲の息の長いフレージング、ベース亀田誠治の大胆なグルーヴ。
それらのすべてが集約されたのが、この日発売の新曲「閃光少女」だった。特にAメロでギターとベースが単音の刻みだけで充分なコード感を出していたのには、戦慄を覚えるほど。“事変”の名に恥じないパフォーマンスだった。また、このバンドが別次元へ飛び立つ準備の整ったことを肌で感じられたのが嬉しかった。

10数本のツアーだったが、ステージ上で行なわれた音楽コミュニケーションは非常によく練られていた。だからもう何本かツアーが続いたらどんなライブになったのか、見たかったなあ。
ともあれ、素晴らしいツアー、お疲れさまでした。
by hirayama_y | 2007-11-22 03:38 | Comments(0)
キャロル・キング、ありがとう

11/13は武道館に漂流。「3Great American Voices」というイベントを観た。
キャロル・キング、ファーギー、メアリー・J・ブライジという世代も音楽性もばらばらな、完全にミスマッチなキャスティング(笑)。正直ぼくは、キャロル・キング狙い。
3年前にシアトルで観た彼女のライブは素晴らしく、ずっともう一度観たいと思っていた。

日替わりで出演順が変わるスタイルで、最終日13日はトップバッターはメアリー・J・ブライジ。さすがと思わせる声だったが、やたらとドタバタするドラムがうるさい。田舎のR&Bショーって感じ。
ファーギーは期待以上。HIPHOPやR&B、カントリーから本格的バラードまで、きっちり歌いこなす。オープニングの「ゲット・レディー」で中年ファンをゲットしつつ、日本の女子高生センスを取り入れたファッションで若い女性オーディエンスを湧かせていた。この人、今後もっともっと大きくなるかも。
ま、しかし、それでも会場の大半を埋めるキャロル・ファンはちょっと退屈そう。

いよいよキャロル・キングの出番だ。ステージ中央のグランドピアノに彼女が座った途端、武道館の雰囲気がガラっと変わった。一曲目は「HOME AGAIN」。風邪か、あるいは二日続けてのライブのせいなのか、声が少々かすれている。しかし、そのボーカルには圧倒的な説得力がある。懐かしい友や恋人との再会を歌ったこの曲から始まるとは、心憎い演出だ。
スクリーンに大写しされるキャロルの顔は、確かに年齢を重ねている。が、とてもチャーミング。歌を書いた頃に戻ったような表情と言ってもいいのかな。それが嬉しい驚きだった。
「Sweet Season」など往年のヒット曲がまったく古びていない。メアリ-やファーギーを聴きにきた人たちも、オリジネーターならではのリアリティに感動している。
サポートの男性ミュージシャン2人と並んでギターを下げて「イーグルスみたいでしょ」とジョークを飛ばして歌い始めた「スマック・ウォーター・ジャック」では、なんと腰をフリフリ。本当に元気で魅力的だ。
アンコールではメアリーとファーギーを呼びこんで「Dancing in the street」を歌い、「もう一曲歌っていいかな?」。キャロルは日本語をちゃんと練習したようで「オトコにはオンナが必要ですカァ?」と言って「ナチュラル・ウーマン」を歌い始めた。アレンジはアレサ・フランクリンがカバーしたのと同じR&Bスタイル。メアリーもファーギーもキャロルを心からリスペクトしているようで、自分のステージよりも熱をこめて歌う。そう、キャロル自身がルーツ・ミュージックそのものなのだ。2人を本当に嬉しそうに見守るキャロルの姿がとても感動的だった。
まさかバラバラな3人が一緒に歌うとは想像してなかっただけに、この一曲に涙が出てしまった。だって今、僕がこの仕事をしているキッカケになったアルバムの一枚は「タペストリー」だもん。すごいよ、キャロル・キング。ありがとう。絶対、今度はソロで来てもらおうっと。
by hirayama_y | 2007-11-17 14:46 | Comments(0)
民生自身のカバー「息子」

11/12はお台場に漂流。Zepp TOKYOで奥田民生VS木村カエラVS B-DASHのライブ・イベント「TRIPLEHEADER SPECIAL」を観た。

ユニコーンのトリビュートと民生のカバーアルバムがリリースされたことを受けて開催されたイベントの一日目。
まずはカエラからスタート。すごい。本人のパフォーマンスもバンドも最高。ドスの効いた彼女の声で歌われる「マシマロ」は、そんじょそこらのロックバンドより断然ロックしている。加えてバックを支えるtoeというバンドのドラムのキャシーのヘヴィ-なビートで歌いまくるプレイが強烈に印象に残った。

続いてはB-DASH。パンキッシュな音触りと英語の歌詞に会場は少々戸惑い気味。アウェイな雰囲気だったが、そこはボーカル&ギターのGONGONがほんわかキャラで切り込む。目まぐるしい展開にアレンジされた「ワインのばか」で歓声が上がっていた。

さて、御大、民生の登場だ。いきなりど迫力のサウンド。湊雅史の大鉈を振り回すようなドラムが会場に轟音を響かせれば、小原礼の単刀直入なベースがそれをしっかりと受け止める。斉藤有太のキーボードは要所を的確に押えつつ、色っぽい。そして何と言っても民生のギターのリズムのすごいこと。4人がバンドとしての圧倒的な存在感を発揮する。中でも「息子」がオリジナルとはまったく別物の仕上がりで、言ってみれば民生自身のカバーになっていたのが感動的だった。

新曲「無限の風」は、野球日本代表の公式応援ソングなのだが、「サッカーの応援ソングもやったけど、すぐ負けちゃった。オシム・ジャパンに続いて星野ジャパンも負けちゃったら、二度と仕事が来なくなる」という民生のMCが爆笑を誘っていた。
来年はアルバムをリリースしてツアーに出ると宣言。20年の区切りを迎えて、民生はさらに骨太のロックを聴かせてくれると確信したライブだった。
by hirayama_y | 2007-11-14 03:57 | Comments(0)
「イヴスキャ大化け!?」

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11/10は川崎に漂流。クラブ・チッタで新星堂・主催のオーディション「CHANCE 07」の審査員をやった。
全国からエントリーしてきたのは8バンド。どれもツワモノぞろい。ちなみにこの「CHANCE」はレベルが高く、毎年の最優秀・優秀などの出場バンドからAqua TimezやTRIPLANEたちがデビューを果たしている。オーディションやコンテストってバンドにとっては妙な緊張を強いられたりするものだが、司会の山本昇さんのバンドの気持ちをよくわかった突っ込み(わざと拾わないのも含めて・笑)でスムーズにパフォーマンスが進む。
オッと思ったのは“scarf”というバンドのボーカル菊池秀一くんのノイジ-なギター・プレイ。それと優秀ベーシストに選ばれた大阪のバンド“モ-グリパラシュート”のグチオくん。独特のコード感を持つ、線の太いベースラインがかっこよかった。

優勝したのは名古屋のガール・ボーカル4ピース・バンド“EVE x SCAPTIVE”。確かなテクニックと豊かな探究心を持つ、将来性のあるグループだった。優勝賞品は、彼らのCDが全国の新星堂の店頭に並ぶこと。結成してわずか4ヵ月の快挙なので、これからどんな音楽を作ってくれるのか楽しみ。メンバーも、優勝の歓びの一方で、早くも次のスタートに向けてテンションを上げていたのが印象に残った。中でもボーカルKONOMIはまだ21才、大化けの可能性大!!
by hirayama_y | 2007-11-11 19:27 | Comments(2)
「マシンガンズすでに進化」

11/02は高田馬場に漂流。SEX MACHINEGUNSのライブをESPホールで観た。
ミュージックモールでメンバー募集をしていたマシンガンズの新メンバーお披露目となるライブだけに、開演前から会場周辺は、ちょっと異様な熱気。そりゃそうだよ、あのマシンガンズの新スタートだもの。僕は先日のスパゴのイベントでアンチャンの「みかんのうた」を聴いてるだけに、期待はするなと言うほうが無理。それでも開演時間がやってきた。

最初の音はかなり緊張気味。緊張してるマシンガンズを観たことがなかっただけに、ショックだった。だけど、MCをはさんで、バンドの様子が一変。ギターのKUWAEが「お前ら!!よく来てくれました」と言った瞬間に、脱力。あー観に来てよかった。
無口なドラムのIMAIのはつらつプレイに嬉しくなる。で、なんたってアンチャンの汗びっしょりのボーカル&ギターを目の前にしたら、感動です。
「これが最初の一歩。ここからよくなる」という言葉どおり、バンドは潔い出発をした。だって、このライブの最中にすでにバンドは良くなってるじゃん。素敵なバンドだ、やっぱり!

詳しい模様はマシンガンズのブログを見るべし。
by hirayama_y | 2007-11-06 02:32 | Comments(0)
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